原価低減 その3 購買原低

 製品原価の低減策について、前回は設計VAについて書きましたが、今回は購買部門による購入単価を下げる方策について書いてみます。一般的にはCost Down、C/Dと呼ばれることですが、コスト削減を実現する方策はいろいろあります。

 製造業も様々ですから、部品や資材の購入についても様々な方法があると思いますが、マイケルポーターの競争戦略では5つの競争要因が示されており、その中に買い手の交渉力と売り手の交渉力ということが挙げられています。つまり、売り手と買い手の力関係で価格が決まるということになりますが、その背景には売り手買い手双方が持つ様々な要因が絡んでいるということを言っています。

 学者先生のお話であれば、そのあたりのことを分析して論理的な話にまとめれば良いのでしょうが、我々現実のビジネスに携わっているものにとっては、そんなことよりも結果が大事です。力関係が弱いので高く買っています、ではビジネスに負けてしまいますよね。弱い立場であっても、少しでも安く購入することを考えなければなりません。

 一般的には買い手の方が力関係は強いので、企業の購買部門はそれを利用していかに安く仕入れるかに知恵を絞っていると思います。例外的には、独占的に販売しているものを購入させていただくとか、需要がひっ迫しているものを少しでも売っていただきたい、というようなシチュエーションがあります。半導体などは奪い合い状態で手に入れるのが難しいものもありましたが、このような状況において打てる手は、長期的な見通しをもって交渉することが一番だと思います。

 売り手としても安定的な顧客の獲得はメリットがありますので、たとえ少量でも継続的に購入してくれる顧客はありがたいものです。更に、お互いの業界やマーケットの情報交換を行い先々の需要を伝えて予約できるような関係を構築できるように会社のトップ同士での情報交換会などが開催できれば信頼関係も構築出来て、安定的に購入できる状態に持ち込めるでしょう。

 今回は購入価格を下げるお話を書き始めたのですが、特殊な例の話が長くなってしまいました。また次回、購買による原低方法について書きたいと思います。

 久保丈夫コンサルティング事務所では、原価低減策についての指導や実地での活動支援を行っておりますので、ご興味おありでしたらお気軽にご相談ください。

投稿者: くぼこんさる

中小企業の業務改善・原価改善・収益性改善・経営指導・社内研修を専門とするコンサルタントです。長年製造業に勤務していましたので、現場に寄り添った改善活動を進めています。

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